現実を変える方法を知りたいあなたに、まずこの寓話を
突然ですが、ひとつ寓話を紹介します。
いきなりなんやねんと思われそうですが、ままま、そう言わずどうぞ~。
寓話「オアシスの老人」
オアシスに、一人の老人が座っていました。
そのオアシスは、大きな二つの街に挟まれた場所にあります。
街に行くためにオアシスを通った男が老人を見つけ、声をかけました。
「これからむこうの街に行くのですが、この先の街はどんなところなのでしょう?」
そう聞かれた老人は、男の問いには答えずにこう聞き返しました。
「今までお前さんがいた街は、どんなところだった?」
尋ねられた男は顔をしかめてこう答えました。
「ひどい街ですよ。嫌な人間が多いし、汚い場所だし…。
だから向こうの街に行ってみようと思っているんです」
その答えを聞いた老人は、こう言いました。
「お前さんがそう思っているのなら、この向こうの街も、嫌な人間が多くて汚い街だろう」
しばらくすると、さきほどの男が来た街と同じ街から、別の男がやってきました。
その男は老人に尋ねます。
「これから向こうの街に行くのですが、どんな街なのでしょう?」
老人はさきほどと同じく、その問いには答えず聞き返します。
「お前さんがいた街は、どんなところだった?」
男は笑顔でこう答えました。
「いいところですよ。親切な人が多いし、きれいなところです」
老人はその答えを聞いて、こう言いました。
「そうか。お前さんがそう思うなら、向こうの街もいいところさ。
親切な人が多くて、きれいなところだよ」
大事なのは現実ではなく、現実を見るときに抱いている思考
…というお話ですが、いかがでしょうか?
同じ風景を見たときに、道端に咲いている花に注目し、
「わあ、きれいな花。良いものが見れて嬉しいな」
と思う人がいます。
同じ風景を見たとき、花の近くにたまたま落ちていたゴミに注目し、
「うわ、汚ねぇな。誰が捨てたんだよ、ムカつく」
と思う人もいます。
2人の生きている場所は同じ。
2人の体験している現実は同じ。
でも、その現実を見るときの心…思考が違う。
普段から不平不満といった思考を抱えていると、
その人の潜在意識は自然と「不満に思えそうなもの」を取り入れて、気づかせてくれる。
これは潜在意識が勝手にやっていることだから、その人は自分でも気づかないうちに、ゴミのほうを見てしまう。
目の前に花があっても気づくことができない。
だから現実が嫌なものに思える。
現実が嫌なものだから不満になっているのではない。
不満という思考を抱いているから、現実の嫌な部分しか見ることができない。
不満を抱かない人も原理は同じ。
普段抱いている思考が良いものであれば、
潜在意識はその人が「良い気分でいられそうなもの」を見せてくれる。
必死になって「良い気分になれるものはなにか」と探さなくても、
潜在意識は自然と良いものに気づかせてくれる。
こちらの人は、良いものばかりを見て生きることができる。
人を見るときも同じ。
不満が潜在意識下にある人は、無意識に相手の悪い部分ばかりに注目したり、悪い解釈をしたりする。
そして「あいつは嫌な奴だ」と言う。
不満のない人は、無意識にその人の良い部分ばかりに注目したり、良い解釈をしたりする。
そして「あの人はいい人だ」と言う。
見ている側の思考の問題。
「あいつの性格が悪いから気分が悪くさせられる」のではなく、
「自分の気分が悪いから、あいつの性格が悪く見える」。
人はつい、
「現実がこうだから、私はこう思考しているのだ」
と考えます。
ゴミが落ちているから私は不快なのだ。
あの人が悪いから私は腹を立てているのだ。
でも、本当にそうでしょうか。
真逆に考えてみてください。
不快な思いを抱えているからゴミしか見ることができないのだ。
怒りを抱えているからその人が悪く見えるのだ、と。
悪い現実の前には、必ずその「悪い現実」を見るはめになるような「思考」が頭の中にある。
その思考を変えることで、現実を変える。
それが引き寄せの法則です。
現実のあとに思考があるのではなく、思考したものに見あう現実を見ることになる。
それが引き寄せの法則。
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